看護師の申し送りでよくある問題と対策
申し送りによくある問題に、忙しくて時間が取れないということが挙げられます。看護師は患者さんのケアに追われることが多く、気付いたら終業時間が迫っているというケースはざらです。申し送り作成などの事務作業をする暇がなければ、必然的に残業をしつつ慌てて雑な申し送りをする事態になってしまいます。
申し送りでトラブルを起こさないためには、少しでも効率良く作成できる方法を取り入れることが大事です。そのためには、ある程度の定型文を作っておくのがベター。記載すべき必要事項と、使う表現を決めておけば、後は数値や状態などを当て込んでいくだけで簡単に作成することができます。
もう一つは、事務作業を溜め込まないことです。患者さんの状態が変化したり、医師の指示が出たりしたら、情報量が少なくてもそれをすぐにメモにしておき転記するだけで終わるようにしておきましょう。
別の問題は、情報の重複が多いという点です。申し送りに詳細に状態や数値などを記載しているものの、他の看護記録にも同じことが記載されているということは多いです。申し送りを作る人にとっては二度手間になりますし、読む側は情報量が多くなって把握するのに時間がかかります。そのため、すでに記録がなされているのであれば、申し送りではその記録を参照してください、とのコメントを入れるだけで十分です。
また、できるかぎり申し送りのための時間を確保しておくのが理想的です。予定を明確にしておかないと、記録が完成されなかったり、引き継ぎの時間までに終わらなかったりします。申し送りは事務作業ではありますが、非常に大切な作業の一つです。より良いケアのために、業務の在り方を見直してみてください。